診療案内

診療内容

当院では地域のホームドクターとして、患者様やご家族の耳・鼻・のどの医療相談にのり、
より質の高い健康づくりのお手伝いをしていきたいと思っております。

  • ※中耳炎、めまい、難聴、耳垢、耳鳴り
  • ※アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎
  • ※のどの痛み、声がれ、のどの異常感
  • ※口内炎、舌炎、のどの渇き

その他補聴器相談、がん相談、アレルギー性鼻炎のレーザー治療など、幅広い治療でひとりひとりの患者様に合わせた治療を心がけております。

治療方針

概して、耳鼻咽喉科疾患の原因は、鼻咽頭(特に上咽頭)の炎症に起因している場合が多いです。 この病変が、耳管を介して中耳炎を起こしたり、のどに流れ込むと咽喉頭炎、気管支炎を起こします。
これが痰がらみと咳の原因となります。
むやみに薬物に頼るのではなく、鼻腔の処置をしっかりして、本人がもつ自己免疫機能を高めるようにするのが、耳鼻咽喉科治療の基本となります。
当院では、この原因治療を主に行い、なるべく薬物(特に抗生物質)に頼らない治療を目指しています。

耳の症状

中耳炎

鼓膜の奥に中耳という空洞があり、そこに何らかの炎症がある状態を中耳炎といいます。 中耳炎には急性中耳炎、慢性中耳炎、滲出性中耳炎、真珠腫性中耳炎、癒着性中耳炎など様々な病態があり、それぞれに関係を持ちつつ異なった症状を呈します。
その中でも日常的に多くみられるのは、急性中耳炎、滲出性中耳炎、慢性中耳炎です。お子さんにかかりやすい病気です。
また、急性中耳炎は、カゼを引いたときに起こりやすく、症状としては、発熱や耳の痛み、耳だれ、耳が詰まった感じがします。
放置されますと、鼓膜に孔(あな)があき、中耳炎が慢性化する恐れがあり、難聴・めまいの原因となる場合もあります。当院では、慢性中耳炎の日帰り手術も行っております。

外耳炎

鼓膜より外側の耳の通り道の炎症です。
長引く耳のかゆみがもともとあり、触り過ぎたため起こることが多いです。
眠れないほどの耳の痛みを起こすこともあります。
緑膿菌やカビが原因となる治りにくい外耳炎もよく見かけます。

耳鳴り

キーンという高音の耳鳴りやモーター音のような低い音、ドクドク拍動する音など様々です。
内耳のダメージによって起こる感音性難聴というタイプの難聴に伴うことが多いです。
加齢によっても耳鳴りは起こります。
その他滲出性中耳炎や耳管開放症でも耳鳴りを訴える患者様はおられます。
耳鳴りの原因はいまだ解明されておらず、残念ながら現段階では特効薬もありません。
しかし患者様に合う薬を一緒に手探りしながら根気よく治療していくことで、完治しないまでも症状が軽減されることもあります。
あきらめずに、日常生活に支障を来たさないようにするために治療を継続することが重要です。

鼻の症状

アレルギー性鼻炎・花粉症

人間の体に備わっている、本来細菌やウイルスなどの外敵から身を守るための“免疫“という働きが異常反応を起こしてしまう状態をアレルギーと呼びます。
人間の体は自分の体にない抗原(こうげん。ハウスダストやスギ花粉など)が入ってくると、それを排除するために抗体(こうたい)を作り出して身を守ろうとします。
このアレルギー反応が鼻で起こればアレルギー性鼻炎に、眼の結膜で起こればアレルギー性結膜炎になります。
アレルギー性鼻炎のなかで、ハウスダストやダニが抗原でおこるものは一年中症状があるため、通年性アレルギー性鼻炎と言い、スギやヒノキ花粉など特定の季節だけ症状がでるものが季節性アレルギー性鼻炎と言います。
スギ花粉による季節性アレルギー性鼻炎がスギ花粉症です。
くしゃみ・鼻水・鼻づまりが3大症状ですが、くしゃみ・鼻水がしんどい方、鼻づまりがつらい方など個人差があります。
鼻の中を診察すると粘膜が青白く腫れてじゅくじゅくしていたり、赤黒く腫れて乾燥していたりします。
原因になる抗原の種類や重症度を知るためには血液検査を行います。
近年アレルギー性鼻炎は非常に増加しています。
ある統計では日本人の約30%が罹患しているとの報告もあります。
ハウスダストやスギの他イネ科やキク科の雑草花粉やペット、昆虫が原因のアレルギーも最近は増えてきました。
自然治癒はほとんど期待できないので、若い方ほど長年病気と付き合うことになってしまいます。
当院では開業以来、約1,000例のレーザー手術を行っております。(日帰り手術)

赤ちゃんの鼻

赤ちゃんがおっぱいに吸い付いたまま何十分も離さない。
お母さんにはそんな経験はありませんか?試しにごっくんと唾を飲んでみてください。
一瞬息が止まっているのが実感できるはずです。
実は赤ちゃんは息を止めずにおっぱいが飲めるのです。
それはのどの構造が大人とは違うからなのです。
そのぶん赤ちゃんは鼻呼吸がメインで口呼吸は苦手です。
鼻が詰まるだけで哺乳もしづらいし不機嫌にもなります。
鼻の穴にこびりついた鼻水をとってあげるだけで、哺乳がズムーズになったり、よく昼寝ができるようになったりします。

嗅覚障害

風邪を引いた後に、ニオイが判らなくなることがあります。
ステロイド点鼻薬などの治療で改善することが多く、ほとんどは一時的なものです。
しかし時に完治しないこともあります。
副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、鼻中隔湾曲症などで鼻の一番上にある嗅裂(きゅうれつ)というニオイのセンサーのある部分までニオイ物質が届かないことが原因になることがあります。
嗅覚障害により、嗅神経の近くにある海馬まで障害されると、記憶障害が起こることが報告されています。

蓄膿症

蓄膿症とは、慢性副鼻腔炎のことをさします。
鼻腔の周囲にある骨の中に大小の空洞あり、その空洞を副鼻腔といいます。
ここに膿(うみ)が溜まる病気です。
鼻がつまる、臭いがしない、粘り気のある黄色い鼻汁がでる、あるいは鼻汁がのどに流れるなどの鼻の症状だけではなく、頭が重い、集中力がないなどの症状が見られます。ひいては、学力の低下を来たします。

鼻血

鼻に指を入れる癖のあるお子さん、鼻がかゆくていじったり、アレルギー性鼻炎の人は鼻腔前方からの出血が多いです。
また 高血圧や動脈硬化、糖尿病、肝硬変、肝不全、血友病、白血病、血小板減少症などが原因の場合もあります。
出血量や出血している箇所も様々です。
高血圧、肝疾患、血液疾患などが原因の場合や鼻腔後方からの出血の場合はなかなか止血できません。
鼻血がよくでたり、鼻血が止まらない場合には早めに受診することをお勧めします。

喉の症状

耳鼻科の扱う主な疾患で長引く咳の原因になるものはいくつかあります。
咽頭炎、喉頭炎、アレルギー性咽頭炎、アレルギー性喉頭炎、副鼻腔炎、副鼻腔気管支症候群、咽喉頭酸逆流症、感冒後症候群、後鼻漏症候群などです。
百日咳やマイコプラズマ、肺炎クラミジアなども長引く咳の原因になり得ます。
また呼吸器科的疾患では気管支喘息、喘息性気管支炎、慢性気管支炎、咳喘息、アトピー咳嗽(がいそう)、肺結核、肺癌、間質性肺炎、肺炎などが代表的疾患として挙げられます。
小児科で取り扱うことが多いRSウイルス感染症の後には、喘息性気管支炎が起こりやすいと言われています。
その他にも、消化器的疾患で逆流性食道炎が慢性咳の原因になることはよく知られていますし、循環器科で主に扱う心不全も咳の原因になります。高血圧の患者様に投与されるACE阻害薬の副作用で咳が出ることもあります。
各科の専門領域をまたいだ様々な原因で咳が起こりうることを知っていただければと思います。

めまい

ストレスの関与が無いめまいはないと言われています。
主に末梢性(内耳性)が多く、回転性や耳鳴り、耳閉塞感を伴う場合や頭を動かした時に生じるめまいなどがあります。
また、頻度は少ないのですが、中枢性(脳幹部・小脳の障害)のめまいの特徴は、手足が自由に動かない(運動障害)、呂律が回らない(言語障害)、激しい頭痛を伴う場合が多く、こう言う場合は脳神経内科・外科の受診をおすすめします。
両方ともに自律神経障害をともないますので、車酔いした時のような吐き気、嘔吐を伴う場合があります。
めまいもリハビリが重要と思われます。